リモートワークソフトZoomの解説!建築デザイン用途ではどうなのか?
建築デザインでの使用を前提に、コミュニケーションソフトウェアZoomについて解説していきます。
Zoomとは?
ZoomはEric S.Yuan氏率いるカリフォルニア州サンノゼの企業が提供するウェブ会議サービスです。*1
Zoom基本原理
Zoomではウェブ上で仮想の会議室をつくり、参加者を募ります。
ZoomのソフトウェアをPC、またはスマホなどの通信デバイスにダウンロードし、会議主催者が共有するIDをソフトで検索することで、会議に参加できます。
1対1の会議であれば、無制限、無料で利用ができ、複数人が参加する会議では、40分間無料、有料版を利用すれば無制限利用ができます。*2
Zoomの特徴
驚異の会議参加機能
ウェブ会議ソフトでは珍しく一つの会議に100人*3同時接続することができ、主催者操作によって1~3人ごとのグループに分けて会議を行うことも可能です。
主催者の権限(一斉操作など)を参加者に受け継ぐこともでき、高い操作の利便性を実現しています。
データ量・回線速度
ソフトの起動が速く、データの使用量が少なく比較的安定しているため、ウェブ会議ツールの中でも定評があります。
回線速度はネット環境やデバイスの性能に左右されます。遅延や通信の途切れを防ぐために、なるべく安定したネット環境を整えることが必要になります。
音声・中継状況
PC・スマホなどのデバイスに付属されているカメラとマイクを起動し、会議に音声・中継を反映させることができます。
音声と動画中継は参加者のデバイスからON・OFFに切り替えができ、他の発言者がいる時には、マイクをミュートに切り替え雑音で会議を中断しないようにしましょう。
音声反映が非常に敏感なので、できるならば静かな対談環境を用意すべきです。
マイク付きイヤホンで音声を拾うことや、カメラを外付けしたり、同じ会議室に音声と動画中継を担当するデバイスをそれぞれ繋げることで、中継状況を改善することもできます。
複数のマイクの雑音を拾うこともあるので、主催側はすべての参加者の音声を一斉に消音する機能も付いています。
会議アカウント
会議アカウントは主催側では電話番号をもとにIDを取得でき、参加側の場合、IDがなくても会議に参加できます。主催側が他者に会議IDを共有することで会議への参加を促せます。
主催側は会議の日時や期間を設定することができ、参加時にパスワードを設けることもできます。
コメント
コメント機能では会議画面から独立してコメント欄にテキストを入力でき、他にも挙手などのアクションを取ることで、主催者側あるいは演説側の注意を引き、質問などを投げかけることができます。
画面共有機能
OSを問わず会議に参加したすべてのデバイスで自らの画面を共有することができ、用途に合わせてプレゼンの資料を開いたり、デバイス上での操作が可能です。
しかし既に画面共有されている状況では、参加者が新規に画面共有を上乗せすることはできないので、通信状況の悪化によって演説者が突然不通になるなどのアクシデントの場合、主催者権限で会議から退出させるなどして解消させましょう。
注釈機能
画面共有している間、すべての参加者に見える注釈を画面上に記すことができます。注釈はテキストやマウスによる自由線を描く方式になります。
iOSのデバイスによる画面共有ではWindows OSのデバイスからは注釈ができないので、注釈機能を利用する場合、事前にOSの違いと作動環境に注意しましょう。
録画機能
Zoomソフト内の画面を設定から録画することができます。議事録の代わりにMp4として動画データを残せます。
動画のデータ容量は3~4時間にわたる会議だと1GBほどになります。クラウドにデータを送れるように設定することもできますが1GBがクラウド容量の限界のため、長時間におよぶ会議の場合、ローカルレコーディングに切り替え、2つ以上のデバイスで録画し、必ず接続が途切れないようにしましょう。
重要な記録はHDDやデータベース・クラウドなどにバックアップを取り、PCやスマホのストレージを圧迫しないように気をつけるべきです。
便利な機能
Zoom内で会議をする時に自分のプロフィール画像とバーチャル背景を設定することができます。
動画中継を切っても顔写真を残したり、バーチャル背景に仕事場の画像を読み込ませて、あたかも仕事場にいるかのように演出することもできます。
建築デザインでの用途では
デザイン案の討論
デザイン案をPC内で作ることが主流になっているため、ウェブ会議やリモートワークとの相性が良く、画面共有機能を利用して3Dモデルを専用のソフトでプレゼンする分には十分に役目を果たせていると思います。
注釈機能で問題点の指摘をすることができますがマウスでの操作がメインなので、タブレット+ペンを準備し、環境を整えるのが好ましいです。
プレゼン討論
画面共有機能ではデバイスの画面を全て中継したり、特定のウィンドウのみを共有したりできます。
複数のウィンドウを跨いでプレゼンをする際には、切り替えがスムーズに行われているかどうかを確認しましょう。
リモートワークが主体のプレゼンでは事前に資料をまとめ、演説稿をチームで共有するのが円滑に討論を行うためのコツとも言えます。
クライアント報告
デバイスとネット環境さえ揃えばどこでも快適に会議室を開けるのがZoomです。
クライアントに報告する際に直接対面するのが難しい場合、Zoomで図面や資料をリアルタイムで共有します。
具体的な説明を加えるときは注釈機能ではなくPhotoshop上での描画を交えて解説するとかなり内容を伝達しやすくなります。
注意点
会議データは積み重ねると膨大な量になります。常にバックアップをしたり、会議の概要テキストファイルをMp4と同封することで分かりやすく整理をすることができます。
スマホから会議に参加する時には「ネットワーク接続」と「ダイヤルイン」を選ぶことができますが、ダイヤルインを選択すると電話料金がかかり出すのでネット環境があるときは電話回線に繋がらないように設定しましょう。
リモートワークでは環境作動がうまくいかないこともあります。お互いが理解を示し、改善できるように心がけましょう。
関連動画
補足
Zoomを使うためのノートPCの記事のまとめです。
Zoomには欠かせないデータベースも作成しましょう。